草食系の狼さん





今授業中なのに…サボる人なんているんだ。


振り向いて、 その人の顔を確認したら。





「―――…あれ…?悠里ちゃん?」





ドアの側に、キョトンとした顔の修夜先輩が立っていた。




「あ…修夜先輩…」



あたしがそう声を漏らすと、修夜先輩は「4日ぶりかな?」と微笑んだ。


その大人っぽい笑みにキュンとときめく。





「悠里ちゃんもサボり?」



「えと…体調悪くて。保健室は使用中だったから、屋上に来たんです」



あたしの近くまで来た先輩は「隣、座っていい?」と聞いてきて、あたしはコクンと頷いた。



それを見た先輩は「よいしょ」とあたしの隣に座った。