もともと朝が弱いあたし。
中学の時と比べて20分起きるのが早くなったから、余計起きれなくなった。
だから毎日と言っていいほど、こんな生活。
あたしは出そうになる涙を堪え、寝癖のついた髪をとかす。
最低でもあと数分で家を出なければ間に合わない。
「もぉ、お母さんっ!なんで起こしてくれないのぉ…」
「起こしたわよ~何回も。起きなかった悠里が悪いじゃない!」
「うわわわわ…ひどいよソレ」
こんな会話も日常茶飯事。
制服を来てなんとか直った髪を揺らし、鞄を持って玄関へダッシュ。
それを追いかけるようにパタパタ…とスリッパの音を響かせながら付いてくるお母さん。
「お母さんっ、お弁当は?」
「え?お弁当~?作ってないわよ」
「はっ!?」