中から聞こえる甘ったるい女の人の声と、ギシッと軋むベッドらしき音。
あたしは真っ最中のその行為に、口をあんぐりとあけていることしか出来なかった。
「フッ…お前、顔真っ赤。感じてんだ?」
「んん…ッ。蓮のイジワル――…ぁんっ」
「口塞ぐな。もっと、お前の声聞かせろよ」
蓮という人はちょっとSらしい…。
そんなにイジめるのが好きなのか…。
―――…って、分析してる場合じゃない!
このままじゃあたし、保健室で寝るどころか鎮痛剤ももらえない。
あきらめて、屋上で寝ようかな……。
てか、学校でこんなイカガワシイことしてる方がおかしいんだけどっ!
半分廊下に聞こえつつある甘い声と甘い雰囲気が漂う保健室を睨み、あたしはお腹を擦りながら屋上に向かった。

