草食系の狼さん





「え…?あたし?」


「うん…悠里、呼ばれてるみたいよ?行ってきな?」



希があたしの肩を叩いて促す。


あたしは何故呼ばれたか、誰に呼ばれたかわからないまま、



「あの…あたしが悠里です」


と、とりあえず教室の入り口へ向かった。





―――そうしたら……。





「あ、君が悠里ちゃん?良かった見つかって!」





………びっくりした。




だって、天使みたいな可愛い男の人が、そこに立っていたから……。