甘い蜜





もちろん、ゲームの結果負けたのは翔琉。


「お前やっぱり弱いな」


翔琉に指をさしながら笑う智也。


「はい、どうぞ」


あたしも笑いながら、テキーラを渡す。


ショットで一気に飲み込むと、

「テキーラきっつ!」

と言いながら、翔琉は2回戦目を始めた。



チラッと隣の翔琉の顔を見る。


ーーー本当に誘ってくれるの?


翔琉がアフターに誘うなんて、やっぱり信じられない。



今日で、翔琉が来店したのは3回目。

まだ番号も交換できてない。

それに、まだたまに冷たい。



ーーー何でまた、あたしを指名したんだろう。

改めて、不思議に思ってしまう。



それでも「もしかしたら…」とアフターを期待していた。