「亜美ー!もう8時になっちゃうわよ!

入学式から遅刻だなんてやめてよー?」


狭いリビングにお母さんの声が響く。


私、高山亜美は今日から中学生。


「分かってるよ。もう出るから」

「いってらっしゃい。気をつけてね」

「はいはい」


お母さんの声を適当に聞き流しながら

私は家を出た。