最後の女、最後の恋。 そして人生最後のプロポーズ。





『でもなぎさを残して死ぬなんてできないし、しない。』


「なぎさ……佐藤なぎさ、彼女ね?」



スクリーンに映し出されたなぎさを見つめた神様はほほ笑んだ。



「神は、前世、克服できなかった事を次の者に試練として与えます。」



どこかで聞いた事がある。

そうだ、前に本読んだんだった。



「彼女は逃げても克服しようと頑張ってるわ。」


神様が見つめるスクリーンには転校してからのなぎさの姿。

入口で戸惑っている、怖がっている、でも負けないで学校に入っていくなぎさの 姿。