最後の女、最後の恋。 そして人生最後のプロポーズ。




「静、おはよ。」

『はよー。』

今日は確か母さんと父さんも来る。

それはなぎさには言ってない。 というか言い忘れてた。




『なぎさー、今日な、母さんと父さん来るらしい。』

俺がそう言うと急に不安そうな表情になった。


『大丈夫大丈夫。』

なぎさは不安な時とか何かに怯えてる時、俺の胸に顔をうずめてくる。

だからいつもこう言って頭を撫でてあげる。

そうすれば少しは落ち着くみたいだから。


「ありがと……」