最後の女、最後の恋。 そして人生最後のプロポーズ。



『ごめん……』

本当に悪いと思ってる。

できるなら今すぐここから出て、休学もしないで今まで通り、なぎさと一緒に過ごしたかった。

「……あたし、転校しようかなって思ってる。」

『転校……?どこに?』


なぎさの話では通信制の高校が近くにあるらしい。

そこに行けば、年に数回行くだけで卒業できるからって。


「静にも会いたいし……」

なぎさの気持ちは嬉しかった。

俺はなぎさを信じる。


『ありがと、なぎさ。』



それからなぎさはすぐにその通信制の高校に転校し、毎日会いに来てくれるようになった。