最後の女、最後の恋。 そして人生最後のプロポーズ。




「静、体調どう?」

『全然元気なんだけど医者が退院させてくれない。』

「そっか……」

俺が寝ているベッドの横に置いてある椅子に座りながら今にも泣き出しそうななぎさ。



「治るんだよね……?」

『多分。』

今の時点だと何にも言えない。

でも治すよ。そう言うとなぎさは少し元気が戻った。




『なぎさ、ごめんな……』


「また一人になっちゃった……」