最後の女、最後の恋。 そして人生最後のプロポーズ。



なぎさの返事も聞かずに机をくっつけた。と、同時に先生が入ってきた。
 


「おい、そこの二人、何席くっつけてんだ。」

先生、別に席くっつけただけでそんな怒らなくても。

『すいません。俺が教科書忘れちゃって隣の席だから佐藤さんに頼んで見せてもらおうかと。』

「そうか。ならいい。ありがとな、佐藤。」

なぎさは眉毛をさげて困ったような顔で 俺を見つめてきた。

「あたしが忘れたのに……」