最後の女、最後の恋。 そして人生最後のプロポーズ。



なぎさは相変わらず俺以外のクラスメイトとは話をしようとしない。

というかできないんだと思う。

「静……」

話しかけられる度、相手には気づかれないように俺の制服をギュッとつかんでくる。

『大丈夫大丈夫。』

そう言えば少しは落ち着く。

「なぁ、二人って付き合ってんの?」