最後の女、最後の恋。 そして人生最後のプロポーズ。



俺から救急箱を奪うようにして取ると少し離れたところで超適当に手当てをした。

まぁいいか。

痣を見られたくないだけなんだろ。
見えちゃったけど。
黙っとくか。


「ありがと。」

『いーえ。で、この後どうしよ。』

手当てしたかったから俺んちに呼んだだけで他には特にすることなど考えてなかった。



コンコン

ノックをして母さんがドーナツとジュースを持ってきた。


ナイスタイミング。


「静がお友達を連れてくるなんて初めてだから……ゆっくりしていってね。」

「ありがとうございます。」

母さんが出ていくとなぎさは喉が渇いてたのかジュースを少し飲んだ。