最後の女、最後の恋。 そして人生最後のプロポーズ。




「静の部屋って綺麗そうだなって思って たけど、やっぱり綺麗。」

教科書などが並んでいる本棚や、机、部屋中を見渡したなぎさは立ったまま。

『座っていいよ。』

俺が座るベッドの横をポンポンと叩くと遠慮がちに少し距離をとって座った。

『あ、そうだ。ちょっと待ってて。』

きょろきょろしているなぎさをおいて部屋を出ると救急箱を持って部屋に戻った。


「あ、いいのに……たいしたことない し……」

女なんだから体に傷一つ付けられただけでたいしたことあるだろ。


「本当に大丈夫……あ、あたし自分ででき るから!」