そんな俺たちを見ていた女の一人がそう呟いた。

入学した直後に俺に告ってきた女だ。

『俺、人に消えろとか簡単に言う女好かないから。つーか今度なぎさに手出したら女でも容赦しねーよ。』


無言で俺たちは屋上から去った。



教室に戻ると涼平にお礼を言ってなぎさに鞄を持たせた。

「……え?」

『帰る。』

最初は心配そうだったなぎさだけど、なぎさもここには居たくなかったらしく素直に俺に従った。