俺たちを心配してくれてる北沢さんの気持ちは嬉しいけど、別れるなんて選択肢はない。

俺にも、多分なぎさにも。

「そっか。早く寝なさいね。」

俺の言葉にそれだけ言うと病室から出ていった。

「おはよ」

元気のないなぎさ。

『おはよう、なぎさ。』

なぎさは気づかれてないと思ってるかな?

左手首の包帯。

別に俺は悪い事だとは思わない。

なぎさは頑張って生きてる。

気づかないふりを続けた。