最後の女、最後の恋。 そして人生最後のプロポーズ。



『ははっ、だよな。俺は恐怖しかねぇよ……でもなぎさのおかげで今は幸せ。』

恐怖しかないのに幸せって少し矛盾してるけど。

俺はまたあの医者の話を思い出した。

「あたしも。感情がないの、少しは楽よ?」

嘘だよな?なぎさ。

多分なぎさは本当に感情がないんじゃなくて、そう言って自分を誤魔化そうとしてるだけなんだよな?