最後の女、最後の恋。 そして人生最後のプロポーズ。



『人間は憶病なんだよ。怖がりで……生きるのも実際はただの恐怖でしかない。だから、仲間や友達を作って、楽しい事をして、その恐怖を、自分自身の心を紛らわそうとしてんじゃないかな。よくわかんないけど。』

「そうなんだ。静は?」

『え、俺?』

なぎさは何でもいきなりだからたまに会話で焦る時がある。

まぁなぎさらしいっちゃなぎさらしいんだけど。

「他に誰がいんの。」

布団の上から軽く足を叩かれた。