「ねぇ、人間って何が楽しくて生きてんの?」

雨降る日の昼間、俺が寝るベッドの横の椅子で毛布にくるまりながらなぎさは聞いてきた。

なんて答えればいい?

俺もなぎさの立場に近いから綺麗事なんか言えないし。

『なんだろ。でもきっと楽しく生きてる人間なんか少ないんじゃない?』

「なんで?」

なぎさはなぜかふてくされてる。