最後の女、最後の恋。 そして人生最後のプロポーズ。



他愛ない話をしてる時が一番落ち着く。

なぎさもそう言ってくれた。

しばらくすると病室がノックされた。

「静君、さっき言ってた子。田中沙希ちゃん。17歳……だっけ?少しの間だけど仲良くしてあげてね。」

北沢さんに連れてこられた田中さんはただ俯いてこっちをあんまり見なかった。

そしてお辞儀だけすると自分の病室に戻っていった。