最後の女、最後の恋。 そして人生最後のプロポーズ。


その瞬間今までの静けさが嘘のように男子が騒ぎだした。

女子も数名男子に参加している。


俺にはどこがおかしいのかわからない。


そんなとき、近くの男子の声がふと耳に入った。

「なんか超暗そう。絶対虐めが原因で転校してきたよね。あんま関わらないようにしよ。」


そういう意味か。確かに暗そう。でもほんとに関わらない気か?




しばらく俺はその女の観察をすることにした。


転校してきて初めての休み時間。


普通だったら、同性の友達とかが机を囲んで盛り上がったり色々するんだろうけど、その女に近づくクラスメイトは一人もいなかった。



昼休みになっても、次の休み時間も。


結局その女は帰るまでずっと一人だった。