『なぎさ……なぎさは悪くない。俺とあの女は何もないんだ。本当に……信じてくれ。』 「……わかっ てるよ。」 そう言ってやっと目を合わせてくれたなぎさの左の頬は少し赤く腫れていた。 『どうした?左のほっぺ。』 俺が触ろうとするととっさに逃げるなぎさ。 なんでもないよ、なんて髪の毛で隠し、誤魔化そうとしてるみたいだけど俺にはわかる。 『あの女だろ。』 少し泳いだなぎさの目。