最後の女、最後の恋。 そして人生最後のプロポーズ。


翌日


「おまえらー、早く席つけー。今日は転校生を紹介する。多分二週間くらい前から噂で聞いてた人も少なくはないんじゃないかと。」


俺は昨日見かけなかったら今日初知りってことになる。


噂なんか全然聞いたことない。


周りの男子はワクワクした表情を隠しきれてないし、女子は先生を急がしてる。


「はい、じゃあ静かにしたら入って来てもらうからなー。」


しーん……

こいつらこんな時ばっか言う事聞くんだな。

静かになったところに昨日の女が教室のドアを弱々しく開けて入ってきた。

また長袖だ。


「今日から、このクラスの仲間になった、佐藤なぎささんだ。」



「……佐藤なぎさです。よろしくお願いします……」