学校に来るのが早いあたしは自分の席でぼーっと樋村透真のことを考えていた。


実は彼と会った日から一週間経った。


あの日、彼は


『じゃあ、俺はこれで…。』


と言ってあっという間に去っていった。


止める暇もなく…。


追おうとしたあたしの耳に人の声が聞こえた。


驚いて窓からグラウンドを見ると、全てが止まっていたグラウンドの人は動き出していた。


…そして


破壊されていたハズの窓も、壁も直っていた…。