23時を回るころ、 今までで一番大きい音が響いた。 「あっ…」 停電になって、部屋が真っ暗になった。 怖くて怖くて… 思わず空汰君に電話をかけようとしてしまう。 だけど、仕事中だったら邪魔になる。 ひたすらにぬいぐるみを抱きしめた。 ブレイカ―なんて見に行く余裕がない。 泣きながら抱きしめることしかできない。 弱すぎたみたいだ。