【兄side】

「妃菜、さっきも言ったけど、今のところ自分でおしっこすること出来ないから、これまで通り3時間おきにおしっこの処置して出そうね」

2ヶ月経っても、自力で尿が出せなく、回復の気配がないので詳しく検査をしたら、完全排尿障害になってしまっていた。

「なんで?なんで妃菜ばっかり、いろんな病気になるの?もう1人じゃ何もできなくなる…(泣)」

「1人何も出来ないことないだろ?いっぱい出来ることあるだろ?」

「いっぱいない!おしっこもうんちも1人で出来ないんだよ!ずっとお兄ちゃんがいないと生きていけなくなる…こんな妹嫌でしょ?」

「何言ってんだ?嫌な訳ないだろ!可愛くて可愛くて、好きで仕方ないんだから!(笑)お兄ちゃんはずっと一緒にいる!うんちやおしっこが自然に出来なくたって、処置したら出来るんだから、お兄ちゃんが出させてやる」

「ごめんね、お兄ちゃん…」

「謝る必要ないだろ?妃菜は何も悪くないんだから!」

「うん…」

「ずっと一緒にいるってことは、ずっとお兄ちゃんが処置するってことだから、ちゃんと言う事聞いて、良い子で頑張ろうな(笑)」

一瞬、もう留置尿道カテーテルでも良いかと思ったが、やはり自然に近い方法で出るならやった方が良いので、少しかわいそうだが、今後もカテーテルは使用せず、尿道刺激の処置で排尿させることになった。

多感な時期の女の子にとっては医者の前だとしても、仰向けになり、大股を広げること自体、羞恥心が強くて嫌がるのに、それに加え、尿道に器具を挿入し、内部を刺激され、強制的に排尿させられるなんて耐えられないし、嫌で仕方ないだろう。

排便処置にも言えることだが、妃菜がどんなに恥ずかしがっても、嫌がっても、心を鬼にしてやらざるを得ない。

こうして排便障害に加え、排尿障害にもなってしまった妃菜はより一層これからもずっと俺が守っていかないといけない。