お兄ちゃんは妹の主治医

【妃菜side】

朝の服薬を終えると、部屋のベッドに戻り、しばらくするとお兄ちゃんが来ます。

「注射と点滴するよ。注射ちょっと痛いよ。我慢ね。」

「痛っ!!全然ちょっとじゃないじゃん!」

「ははっ、毎日やてることでしょうが。」

「そうだけど…痛いもん」

「はいはい、ごめんね。次、点滴ね。ちょっとチクッとするよ」

「はい、終わり。じゃあ、下行ってくるから、ベッドでいい子にしてるんだよ。またお昼に上がってくるから」

「はーい。いってらっしゃい」

こうして、仕事に行ったお兄ちゃんを見送った後、しばらくウトウトしたが、暇になり、お兄ちゃんの言いつけを守らず、リビングやキッチンをブラブラした。