「靖之君!」

女の声なのに、少し混じったがらがら声が

不気味でキモイ。

「翼、キモイぞ。」

そんなのやる奴は、一人だ・・・

「正解。なんで分かるのかな?」

なんで分かるのかって、言われても・・・

そんなことするのは、テメーだけだ

「あっ、そうだ。靖之、傘ある?」

「えっ?」

マジで、ひょう降ったか?

バカバカしい

「やり、降ってるんだよ!」

「はっ、マジッ!」

「プフフ」

何、正直に返事してるんだよ!

バカ、オレ

「嘘に決まってんじゃん!

 この前、かわいいって言ったじゃん。

 お前のことだから、

 やりが降るー、とか、ひょうが降るーとか、
 
 言ってんじゃないかなと思って。」

鋭いな・・・

正直になるか。

「おう、思ったぜ。」