「あゆみ…と、大貴…。」


架陽も、力なくつぶやいた。

失恋、ってやつだ。


なんとかさっきの事が冗談であってほしいと思っていた。

だけどこんなところを見たんじゃ、信じるしかないな。


2人は手を繋ぎながら、一緒に登校してきた。


「あれ、マジだったのかよ!」


「大貴っ!セコイぞ!!」


クラス中から非難の声が挙がったけど、あゆみも大貴も笑顔だ。


相当嬉しいんだろうな…。


「美男美女カップルだ。」


どこからか、こんな声も聞こえてきた。


あの2人にピッタリな、言葉。