「よーし!じゃあ見よう見よう!」
「…はいはい」
諦め口調で言いながら、なんとなく、水無月さんの手を少しだけ握り返す。
すると水無月さんは、「ふふ~」と、嬉しそうに笑った。
……ホラー映画が見られるからかなー。
なんて、勝手に解釈してみたりした。
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「わー!すごいすごい!」
「…………。」
「この引きずられていくの痛くないのかなー」
「…………。」
「あ、ここ絶対来るよ!」
「…………。」
「わああ!ほら、当たったでしょ!小野くん!」
「…………。」
「小野くん見てる?」
いや見てるわけないでしょうと。
さっきから俺はアナタの隣で膝に顔をうずめて身動きひとつ取ってない状態なんですけど水無月さん。楽しみすぎです。
っていうか、前から思ってたんだけど、なんでホラー好きの人って部屋の電気消したがるんだろう。
消す必要あるんですか?ないですよね?
ホラー映画にもうホラー要素あるんだからリアルで手を加えなくてもいいですよね?
ただただ目が悪くなるだけですよ。悪影響ですよ。
あと怖いし。怖いし。


