「あ、水無月さんタオルの端っこ揃えてくださいよ!」
「うるさい!小野くん細かい!」
「全然細かくないですけど!?端っこ5センチもずれたまま畳んでる水無月さんが悪い」
「盛った!今ぜったい盛ったもん!5センチもずれてない!」
「ずれてます!何がなんでもずれてます!百歩譲っても5センチはズレてます!」
「小野くんのA型!」
「……え、それ悪口っすか!?」
「地球上のA型に謝ってください!」「小野くん以外のA型さんごめんなさい!」「ちゃっかり俺だけ外したよこの人!」
だとかなんだとか。
あーだこーだと言いながらも、水無月さんはタオルの端っこをちゃんと揃え始める。
タオルを自分の目の前に持ち上げて、「うー」と唸りながら、タオルの端っこを合わせていく様子は、はたから見ていてなんだか微笑ましい。
水無月さんより5歳くらい年下の俺が言うのも、なんだけどね。
しかも揃えて畳み直したタオルを、「ん」とこちらに差し出して見せるのも、微笑ましい。
「はい、ちゃんと畳みましたよ?」
そしてこの言い方も、なんだかなー。
そんなつもりがなくても、思わず笑ってしまう。
「なんで笑うのさー!ちゃんと端っこ揃えたのに!頑張ったのに!」
「や、ちょっと面白かっただけで……はい、よく頑張りました」
「うるさい!小野くんムカつく!」
「最初からちゃんと畳まない水無月さんが悪い」
「ひどい!」
ひどくない。


