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水無月さんは洗濯物を畳むのが、ものすごく下手だ。
「どうやったらそんなに綺麗に畳めるようになるの?」
なので水無月さんはいつも、タオルを畳む係り。
「えー……」俺はそのほかの洋服を畳みながら、質問に答える。「慣れ…っすかね?」
「え~?」水無月さんはさも納得いかない、と言いたげな声を発した。
「あたし一人暮らし長いけど、ちゃんと畳めたこと一回もないよ?」
「それは水無月さんが畳もうとしなかったからじゃないですかね」
「最初のほうは頑張ってたもん」
「最初だけっすか」
「うん!2・3回くらい……」
「それたぶん齧ったとも言わないレベルっすよ」
言うと、水無月さんは「むう」とむくれた。
唇を尖らせて拗ねている。いい大人がとてつもなくわかりやすい拗ね方をしている。
そんな顔したって絶対にフォローなどしてやらない。
畳んであげてるだけありがたく思ってください。
水無月さんは口を尖らせたまま、タオルを膝の上で畳んでいる。
子供か。子供なのか。


