「ケータイ、どこで買ったか覚えてる?」 「ん?うん」 加奈ちゃんは力なく答えた。 「じゃ、明日、そこに行ってみよう。お母さんの電話番号がわかるかもしれない」 「ホント?」 「ええ」 私は覚悟を決めていた。 押領司クンといっしょに加奈ちゃんを虐待から護るんだと心に固く誓っていた。 安心したのか、疲れていたのか、しばらくすると加奈ちゃんはうつらうつらし始めた。 嫌がる加奈ちゃんをベッドに寝かせた。 足下に青い月の光が注いでいる。 見上げると、満月になりきれない月が西寄りの空に輝いていた。