待ち合わせは路面電車の停留所にした。
私的には、結構、気を遣ったつもりだけど、気付かないんだろうな、押領司くん。

本当はラフなスタイルとナチュラルメイクでいこうと決めていた。
でも、望遠鏡で覗いてみると、そこにはスーツを着てネクタイを締めた押領司くんがいた。

(うわっ、やばっ)

慌てて予定を変更する。
メイクはそのままに、親父悩殺の白いワンピース・・、あー違う。
やっぱり、ベビーピンクの・・・。
んー、・・・。


気付くと、予定を20分もオーバーしている。
電話をすると、遠慮して電話もできない押領司くんがいた。

それから更に15分後、ようやく押領司くんの待つ停留所に着いた。