「押領司といいますが、加奈さんはいらっしゃいますか」

「はい??」

「おうりょうじ、っていいますけど、加奈さんはいらっしゃいますか」



「わたしが加奈ですけど」

「あ、あのぉ、観葉植物、もらったんっすけど、これって・・なん・・なんで・・しょ」

「あっ、ガジュマルでしょ」

(どうして、わたしからってわかったのよ)

「それは、お詫びにと思って」
「お詫び?っすか」

(それに、どうしてわたしのケータイの番号を知ってるのよ)

「何でか知らないけど、その手紙がウチのポストに入ってて、間違って開けちゃったのよ。だから、そのお詫び」


「そうだったんすか」