テーブルの上に置いた手紙を見つめる。 このまま何もせずにポストに戻しさえすればいい。 私にだって、ちゃんとわかっている。 でも、私が受けた苦痛を考えるとき、一通の手紙の紛失ぐらいはあってもいいような気がした。 封を開けた。