―君ノ隣―



智くんは私に近づいてポケットからブレスレットとネックレスを取りだし自分につけた。


「いま持ってる?」


「あるよ?」


いつもポケットに入れて持ち歩いていた。


奇跡を信じて。


ポケットから取りだし見せると私にブレスレットとネックレスをつけてくれた。


「プチ結婚式みたい♪」


「誓いの言葉は…なんだっけ?」


「そーだ。みんなちょっと集まれ!」


竹井くんがみんなにこそこそなにかを言うとみんながうなずいた。


「せーので言えよ?せーの!」


「「「一生愛することを誓いますか?」」」


「当たり前だろ?誓います。」


「ち、ちかいます!」


「誓いのキスは?」


政くんがそう言うと智くんはそっと私にキスをした。

ばか。恥ずかしいよ。


智くんはぎゅっと私を抱きしめた。


愛しくて愛しくて涙がまた溢れた。