―君ノ隣―



雪奈side


卒業式が終わりみんなと写真を撮って騒いでいた。


さっきから智くんの姿が見当たらない。どこ行ったんだろ。


「雪!!」


「ねぇ…今…呼び名…。」


「もしかして戻ったのか?」


「雪!」


「雪奈ちゃん。いっておいで?」


「智くん!!」


私は智くんに向かって走った。


智くんは私をぎゅっと抱き締めた。


愛しくて愛しくて涙が溢れる。


「またせてごめん。」


「おかえり!!!」


私たちの元に来た政くんたちも涙を流していて、
クラスの子や智くんの兄弟たちが来て泣いていた。


「やっとかよ!」


「雪奈のこともう泣かせないでよね!」


「おせぇんだよ!」


「おにぃちゃーんっ」


「ともにぃちゃーんっ」


「兄ちゃん!」


「おかえり!」


みんなで写真を撮ったりしてさわいでいた。


やっと戻ってきた智くん。


本当に良かった。