―君ノ隣―


部屋に戻り亜由加と交代でお風呂に入ってのんびりしていた。



「雪奈…いつ仲直りするの?」


「話しかけれないんだもん…。」


「勇気ださなきゃ!」


「でも怖いんだもん!」


「そうやって逃げてるだけじゃんか!
あゆは雪奈の行動おかしいと思うもん!」


「なんで!?」


「なんでって…なんで神悟とばっか話すの!?
不安になってる智樹の気持ちを考えてる!?
神悟に誘われたりしてもはっきり断ればいいでしょ!?
あゆはもう知らないから!!」



そう言って亜由加は壁の方を向いて布団に潜り込んでしまった。

亜由加の言葉が重く胸に突き刺さる。


私は部屋の鍵を一つ持って部屋を出た。

消灯時間は24時。まだ時間がある。

私はホテルの前に広がる海に向かい砂浜に座った。


辺りは暗く砂浜を照らすライトが一つあるだけ。

波打つ音がただ聞こえるだけ。

ただ時間すぎるだけだった。