―君ノ隣―



そして放課後。


「ゆーきっ♪これCDありがとう!」


「いいよ♪智くんこれから暇だったりしないかな?」


「あー悪い。美羅と約束があるんだ。
言うの忘れてた。また今度な!」


「智樹早く行こっ!」



美羅さんは智くんの腕をつかんで言った。

智くんは平気で女の子と遊びに行けちゃうの?

なにも思わないの?

それとも私の心が狭いだけ?

もういい。もう知らない。

私は何も言わずカバンを持って教室から出ようとした。


「雪?どうした?」



智くんは私の腕をつかみ心配そうな表情を浮かべていた。

私はそのつかまれた手を振り払った。



「雪?どうした?」



「ほっといて!智くんのばか!」



私は教室を飛び出した。走って校門を出て近くの公園に向かった。

公園には誰1人おらずそれを良いことに私はブランコに座り涙を流した。