「なにそれ、どういうこと?」 亜希が家に来てる? 一体どうして? あたしの質問に答えずに、大樹はプイとそっぽを向いた。 「大樹と亜希ちゃん、付き合ってるのよ」 とお母さん。 「あの子は良い子だ」 すかさずお父さんが口を挟む。 「ええっ⁉」 付き合ってる⁉ 大樹と亜希が⁉ なにそれ‼ 聞いてないんだけどっ‼ 「おふくろ、余計なこと言うなって」 「いいじゃない、亜希ちゃんは妃芽の友達なんだから。いつかはバレることでしょ?」 頬を赤くしながらムスッとする大樹を、今度こそ睨み付けてやった。