あれから何日か経ったけど、表面上はうまくいっていた。



宣言通り、あれからリュウはあたしになにも言って来ない。



「眠くないの?」



帰って来てから、パソコンに向かいっぱなしの広い背中に声を掛ける。



「んー……これ明日までだし。もうすぐ終わっから」



パソコン画面を凝視したまま、リュウは一度もあたしを振り返らない。



スーツを着たままの後ろ姿を見て、寂しい気持ちをグッと呑み込んだ。



ソファーに腰を沈めて、窓の方に目を向ける。



今日も暑そうだな。



快晴の空を見ながらそんなことを思った。