「…………」 無言のまま、リュウは受け取ったお茶をゴクゴク飲み始めた。 男らしく出っ張った喉仏が上下に揺れる。 よく見ると首筋がじっとり濡れていた。 すごい汗…… この暑さだもんね。 ごめんね。 よっぽど喉が渇いてたのか一気に半分ほど飲んだ後で、リュウは再び口を開いた。 「で、なんで逃げたんだよ?」 少し落ち着いたのか、呼吸の乱れはさっきよりも大分マシ。 リュウは怪訝な顔であたしの顔を見下ろした。 なんでって言われても…… まさか、嫉妬してたとは今さら言えない。