「公園行くんだろ?ボーッとしてんなよ」



いつの間にか歩き出していたリュウは、あたしの横を通り過ぎると、少ししてから振り返った。



「う、うん……」



慌てて後を追うあたしを待たずして、リュウは前に向き直って歩き出す。



その背中と雰囲気がなんだか怒っているように感じて、並んで歩くことが出来ずに一定の距離を保ったまま後に続く。



怒ってる……?



いつもなら隣に並んで手を繋いで歩くのに。


ベタベタして来るのに。



今のリュウの背中からは、誰も寄せ付けないようなただならぬ雰囲気が漂っている。