「公園行くんだろ?ボーッとしてんなよ」
いつの間にか歩き出していたリュウは、あたしの横を通り過ぎると、少ししてから振り返った。
「う、うん……」
慌てて後を追うあたしを待たずして、リュウは前に向き直って歩き出す。
その背中と雰囲気がなんだか怒っているように感じて、並んで歩くことが出来ずに一定の距離を保ったまま後に続く。
怒ってる……?
いつもなら隣に並んで手を繋いで歩くのに。
ベタベタして来るのに。
今のリュウの背中からは、誰も寄せ付けないようなただならぬ雰囲気が漂っている。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…