こうやって徐々に親元から巣立って行くのか……。



美久が嫁に行く日もそう遠くないのかもしれない。



「パパー?」



「ん?どうした?」



少し恥ずかしそうに上目遣いではにかむ美久に、さっきまでのダメージが薄らいで行く。



俺ってこんなに単純ヤローだったか?



「いっしょにおふろはいろー」



「よーし、今日はなにして遊ぶ?」



「んーっとね」



まぁでもこの笑顔が俺に向けられている内は



俺は単純ヤローにしかなれないんだろうな。




【fin】