「ちょっ……なに泣いてんの?」 「だって〜っ……」 なんだか嬉しくて。 亜希がいてくれて良かった。 「もー、ほら‼あんまり泣くとメイクが落ちちゃうでしょ?」 亜希は手にしたハンカチであたしの目元を拭ってくれた。 「う〜っ……だっで」 「ほーんと泣き虫なんだから。そのくせ意地っ張りだし」 やれやれといった感じで亜希が苦笑いする。 「リュウ君の苦労が目に見えるよ」 …………。