その自信はどこから湧いて来るの?
いつも思うけど、リュウって本当にすごい。
地位を捨ててホストを辞めるのだって、本当は不安だらけで仕方ないはず。
新しいことを始めるのに、不安がない人なんていないはずだ。
だけどリュウの場合は
こうと決めたら迷いは一切ないように思える。
自分が選んだ道を正々堂々と歩いて、いつだって眩しく輝いている頼もしい存在。
あたしは……。
そんなリュウのことがずっと羨ましかった。
あたしが選んで来たものは全部、後悔の連続ばかりだったから。
だけどね……。
リュウを選んだことだけは後悔してないよ。
今あたしの隣にいるのがリュウで良かったって心の底から思える。
「言っただろ?妃芽の為ならなんでもしてやるって。認めてもらえるまで努力するっつってんのに、認めてもらえねぇはずねぇよ」
大きな手があたしの頭の上にゆっくり置かれた。



