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「なんか、ごめんね」
あの後すぐに病室を出たあたしとリュウと大樹は駐車場へ向かっていた。
結局リュウはウチに泊まることになった。
お父さんが渋々オッケーを出してくれたんだ。
お母さんは面会時間ギリギリまで病院に残るって言ってたし、今から亜希も誘って飲みに行こうって話になった。
「親父、妃芽のこととなると過保護だからな」
大樹が苦笑いする。
「それだけ愛されてるってことだろ?」
「う、ん」
「親父さんの愛がひしひし伝わって来たし……負けねぇくらい俺の愛も伝わるといいんだけどな」
「……っ‼」
恥ずかしげもなくそう口にするリュウに、もごもごと口ごもる。
そんなセリフをサラッと言わないでッ‼
普通に照れるから‼
しかも、大樹もいるし。
真っ赤になって行く顔を俯きながら隠して歩いた。



