だけど、ちょっと待って‼


すっかり忘れてたけど、話があるって言ってたよね?


別れ話かもしれないって思ったんだっけ。



もしそうだとしたら、親に紹介なんて迷惑だったんじゃ……。



「入らねぇの?」



ドアを開ける手を止めたあたしを、リュウが怪訝な顔で見つめる。



「あ、いや……そのっ。リュウ、さっき話があるって言ってたから気になって」



別れ話、じゃないよね?



「ああ、それは後で言うよ。落ち着いて話したいし」



後で……落ち着いて、か。


どうしよう、ものすごく気になる。


悪い話のような気がしてならない。



「早く入ろうぜ」



そんなあたしの思いを知らずに、リュウはドアをノックした。



どうやら全然嫌じゃないみたいなので一安心。



ガラッ