ベッドから起き上がった俺は テーブルの上にある煙草に手を伸ばす。 ―ジュッ…―― 「っふー…」 まだ慣れない煙草をふかしながら 夢のことを思い出していた。 しばらく見ていなかったあの夢。 なんでこんな日に見たのだろうか… 瞼を閉じると現れる、 あの子の笑顔… まだ残っている煙草の火を消し、 部屋を見渡した。 部屋にはまだいくつか 段ボールが残っている。